お肌の大敵『血行不良』とその対策について

人間の細胞には酸素や栄養素が必要です。それはお肌も同じ。それらを肌の細胞に届けるために、肌の内側にはたくさんの毛細血管が網の目のように張りめぐらされています。
これらお肌の毛細血管は非常に細く直径約0.01mmで、髪の毛5分の1ほどしかありません。この細い血管を通して、酸素と栄養分をお肌の細胞に届け、同時に不要になった二酸化炭素や老廃物を取り込んでいます。

血行不良でお肌の老化が進む

肌の細胞がみずみずしく元気にターンオーバーがされるためには、酸素と栄養素を毛細血管から取り込み、不要になった二酸化炭素と老廃物を排出することが重要です。

しかし、老化や不規則な生活、偏った食事などで血管が硬くなったり、コレステロールがたまり動脈硬化が進むとお肌の毛細血管の血流が阻害され、必要な栄養分や酸素がお肌の細胞に行き届きにくくなります。そのため肌のターンオーバーも阻害され、コラーゲンが作られる量も減っていき結果的に肌のくすみやシワの原因になっていきます。

血行不良を引き起こす原因は、血管の老化の他にも運動不足、不規則な生活、喫煙、体の冷え、ストレス、睡眠不足などがあります。

血行改善で若々しい肌に

血行を改善する方法はいくつかありますが、ひとつだけ改善しても効果はあまり期待できません。自分に足らない部分を考えて上手に生活に取り込んでいきましょう。

血管年齢の改善

血管は全身に酸素と栄養素を送り届け、いらないものを回収する大切なパイプライン。まずは血管年齢を意識した生活を取り入れましょう。

血管に良い食事

さば・さんま・あじなどの青魚
青魚に多く含まれるDHAやEPAなどの不飽和脂肪酸は、血液の中性脂肪やコレステロールを減らして血液をサラサラにし、動脈硬化を予防する効果があります。

大豆製品
大豆に含まれる大豆ペプチドやレシチン、リノール酸が血中のコレステロール値を正常に保ち、コレステロールの凝固を予防します。また、納豆に含まれるナットウキナーゼには、血栓溶解作用があります。

トマト・たまねぎなどの野菜
トマトに多く含まれるリコピンはコレステロールの酸化を防止し、たまねぎに多く含まれる硫化アリルは血小板の凝固を予防し、血液サラサラ効果が高いことで知られています。そのほかにも抗酸化作用のあるビタミンCを多く含む野菜ととることは重要です。
食物繊維を多く含んだ野菜には、コレステロールの吸収を抑える作用もあります。

血管に悪い食事

動物性脂肪に含まれる飽和脂肪酸は、悪玉コレステロールを増やす作用があり、動脈硬化の原因になります。
油の多い肉類の食べ過ぎ、バターやチーズなどの乳製品の取りすぎには注意が必要です。

塩分の多い食事は、血管の内皮細胞を傷つけ、NO（一酸化窒素・・・血管をやわらかく保つ）の産生量を減らしてしまいます。結果的に動脈硬化や血管の老化を進めます。

プラセンタの成長因子

プラセンタに多く含まれる成長因子1L-1は血管内皮細胞を変化させ、血管透過性を促進する作用があります。また、EGFは血管など生体組織の生成に作用します。

効果的な入浴法で血管若返り

最近シャワーだけで済ませてしまっていませんか？
テレビでも紹介された方法で、40度～41度のお風呂に肩まで10分間入るという方法で、N0（一酸化窒素）が分泌され血管が柔らかくなり血管年齢が低下することがわかっています。（※高齢者や健康に不安のある方は医師にご相談下さい。）

適度な運動で血流アップ

適度な運動は、全身の血行を促進し、新陳代謝を高め、血管の老化を防ぐ働きがあります。また、筋肉量のアップは代謝を高めて太りにくい体にしてくれます。

具体的には1日30分程度のウォーキングを周2日取り入れることから始めましょう。ランニングなどハードな運動は、場合によって血管を収縮し、逆に効果があまりありません。軽く汗ばむ程度の有酸素運動を取り入れましょう。

冷えを改善して血行促進

シナモンやしょうがは血行を促進し、冷えを改善したり、気の流れを整える効果があります。また、適度な運動も冷えの改善に効果的です。

禁煙

喫煙は、血管を収縮させ特に毛細血管の血流を阻害します。それもタバコをすったその後から30分も影響が続くとされています。禁煙をすることは非常にストレスがいることですが、若々しいお肌の為早めに禁煙に成功させましょう。